車椅子に乗ったこんなにイカす催眠ヤロウを知ってるか その名はミルトン・ハイランド・エリクソン 知れば誰もが首ったけ |
必携の4冊 何度も引きたい解説入門書 エリクソンの催眠を学ぶ エリクソンの話を聞く エリクソンを読む エ リクソン協会(The Erickson Foundation) 謹製の網羅的リスト(本、音声、映像など) エリクソンの生涯 エリクソンの臨床と技法 |
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何はともあれ、必携の4冊ヘイリー『アンコモンセラピー』,二瓶社,2000Jay Haley,"Uncommon Therapy: The Psychiatric Techniques of Milton H. Erickson, M.D."(Norton, 1973)エリクソンは膨大な数の論文を書き、数多のワークショップで催眠を教えたが、自らの心理療法/催眠についてまとめた著作を残さなかった。 エリクソンの名前は、高弟ヘイリーが編集したエリクソンのより抜き論文集(Advanced techniques of hypnosis and therapy : selected papers of Milton H. Erickson / edited by Jay Haley., 1967)と、同じくヘイリーがエリクソンの「魔法のような」心理療法をまとめたこの本によって、世に知られるようになった。特にこの書は(論文集と異な り)一冊のまとまった本であり、類書と異なりエリクソン自身が目を通し評価した唯一のものでもあって、専門家以外の人にもエリクソンの存在を知らしめた功 績は大きい。エリクソンはめったに言葉で人を誉めることをしなかったが、エリクソン自らがこの書を購入し、彼の療法について知りたいと申し出た人々にそれ を配るといった態度で、この本への評価を示した。 オハンロンのようにまとめ過ぎず(まあそれが彼の良いところなのだけれど)、しかもエリクソンのすごさ、おもしろさを1冊に収まる形でまとめた達意の仕 事。エリクソンの療法について知りたい人には、第一推薦となる本だろう。 オハンロン他『アンコモン・ケースブック—ミルトン・H.エリクソンの全症例』,亀田ブックサービス, 2001W.H.O'Hanlon & A. L. Hexum,"An Uncommon Casebook: The Complete Clinical Work of Milton H. Erickson"(Norton, 1990)エリクソンの最後の弟子オハンロンが、およそ世に知られているエリクソンの全ケース(診た症例)を、成功したものも、失敗したものも、すべて集めて作っ た要約ケース集。エリクソンが自分で書いてない症例も入っており、出典も明記されていて、引用にも便利である。 何よりエリクソンの治療の広さに圧倒されるが、一方でこれは心理療法家にとって、汲めど尽きせぬ治療アイデアの宝庫でもある。 主な章立ては、習癖と衝動 (薬物依存、摂食障害、強迫性障害を含む);身体的問題と苦痛 ;性的な問題;睡眠の問題 ;恐怖と情動の問題 (不安障害、パニック障害、気分障害を含む);認知とコミュニケーションの問題(識字、学習障害を含む);結婚、家族と人間関係の問題 ;行動あるいは認知の重篤な障害 (妄想、幻覚、統合失調症を含む);その他の問題 (ボディ・イメージ、抵抗、スポーツへの催眠の応用を含む)の9章立て。 他に、技法解説/Source Materialsや、あとがきに代えて:対談「ダブルバインド理論をめぐる、G・ベイトソン とM・エリクソンの現代的意義」 を含む。 邦訳版には、全症例をCDROM化したものがついていて(Win/Mac対応)これまた便利(品切れだったが、また入手可能となった)。原書には、ハイパーカードのデータベースが別売りで手に入る。引いて使えるエリクソン。 ゼイク『ミルトン・エリクソンの心理療法セミナー』,星和書店, 1984Jeffrey K. Zeig(ed.),"Teaching seminar with Milton H. Erickson, M.D."(Brunner/Mazel, 1980)エリクソンの最晩年に、自宅で開かれた7日間のワークショップの記録。こちらはエリクソンの変化自在の治療と教育(この二つは、彼にとってはほとんど同じ ものなのではないだろうか)の深さが知れる。傑作。一度読んでも、三度読んでも、また読みたくなるだろう。 この編者にしてワークショップのビデオ撮影者である「ゼイク」は、エリクソンの高弟にして、エリクソン財団トップでもあるザイクのこと。 またこの翻訳によって、ようやくにしてミルトン・エリクソンの翻訳がはじまったことも記しておきたい。
ローゼン『私の声はあなたとともに—ミルトン・エリクソンのいやしのストーリー』,
二瓶社, 1996
Sidney Rosen(ed.),"My voice
will go with you : the teaching tales of Milton H.
Erickson,M.D."(Norton, 1982)
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エリクソンの催眠を学ぶオハンロン『ミルトン・エリクソンの催眠療法入門—解決志向アプローチ』金剛出版, 2001William Hudson O'Hanlon, Michael Martin,"Solution-oriented hypnosis : an Ericksonian approach" (Norton, 1992)エリクソンは偉大な心理療法家にして天才的な催眠家でもあった。この本は、日本語でエリクソン(派)の催眠を知るには最上の書。 中身は、オハンロンによる1泊2日の催眠ワークショップの逐語録(アメリカでは、催眠を学ぶのは、このタイプのワークショップが多い)。 訳書も大きい声を大きいフォント、小さい声を小さいフォントにしたり、英語のニュアンスがあった方が伝わりやすいところは和英併記をつかったりして、臨 場感あふれる出来(催眠の場合、口調その他の要素が重要なので、これは大切な点である)。 オハンロンは、ワークショップをやらしても、面白くって明晰だなあ、と関心する。「催眠に入れるところまでしかやらないのが多いけど、ほんとは催眠に入 れてから何をするかが大事なので、このワークショップでは催眠導入の先までやります」とオハンロン。これは催眠を学ぶ人に必読の一冊である。 グリンダー他『催眠誘導—エリクソン・メソード決定版』アニマ2001John Grinder and Richard Bandler ; Connirae Andreas(ed)."Trance-formations : neuro-linguistic programming and the structure of hypnosis"(Real People Press, 1981)こちらはNLP創始者による、やはりワークショップ風の一冊。安くて読みやすい。ベティ・エリクソン(エリクソンの愛妻)の自己催眠法などの、この本で しか読めないネタもある。が、ちょっと誤解を生むようなところもないでもない。 あちこちでお勧めされているのだが、ちょっとペンディング。上のオハンロンの方をお勧めします。 ギアリー『ミルトン・エリクソン催眠・心理療法トレーニング・プログラム』亀田ブックサービスエリクソン財団の幹部であるギアリー先生の、エリクソン催眠の初級編のワークショップ記録のビデオ。 日本人相手に行われたワークショップなので、とてもわかりやすい。現場ではギアリー(英語)、翻訳者(日本語)と2倍時間がかかっていたはずの解説部分 も、重複がないようにうまく編集されている。 催眠布置(相手が催眠に入った徴候のこと)を拾うのが大事、といったポイントが丁寧に解説されている。これを見た後,上記の2冊を読み返すと、いろいろ と発見がある。 ゼイク解説『ミルトン・エリクソンの催眠誘導 : 1964ライブ・デモンストレーション』亀田ブックサービスエリクソンは何度もカメラの前に立ち、自分の催眠技法を記録させているが、これは日本語で見れる(いまのところ)唯一のエリクソンの実演ビデオ。 ハッキリ言って、ゼイク(ザイク)の解説がないと、エリクソンが何をやっているか、さっぱりわからない。知らない人が見たら「催眠なんて、やっぱりヤラ セだ」と思うかもしれない(いや、何をやってるか分からず、催眠のビデオとすら思わないかもしれない)。上の本・ビデオで一通り学んだ後、英語のリスニン グを鍛えた上で、繰り返し見ると、いろいろ発見がある。 まだエリクソンも男ざかり(壮年)で、枯れてないときの彼が見られる。前半の若い女性(すぐ催眠にはいっちゃう)よりも、後半の疑り深そうなおばさん対 エリクソンが見物。 |
エリクソンを読むJay Haley(ed.),"Advanced techniques of hypnosis and therapy : selected papers of Milton H. Erickson" (Allyn and Bacon, 1967) (目次) ヘイリーのセレクションによる、エリクソンの最初の特選論文集。のちにエリクソン財団のトップとなるザイクは、これを読んでエリクソンの下に馳せ参じ た。名著の誉れ高く、今も世界中の催眠家の間で人気が高く、古書でも品薄で、しかも結構な値がする(150ドルを越えているのを見たことがある、と書いた ら4万円ちかい売り値が出てた)。 とにかく催眠に関して、エリクソンのおいしいところ抽出なので、「エリクソン催眠」と呼ばれるものが実際はどんなものか、とくと御覧あれ。
この3冊は、エリクソンとロッシの共著シリーズ。 Hypnotic Realitiesは、エリクソンの催眠を全体 的に取り上げ、Hypnotherapyは実際のケースにあたってエ リクソンのセラピーを掘り下げ、Experiencing Hypnosisは エリクソンの講演をひとつの軸に、さまざまな技法についての議論を含んでいる。 いずれもお徳なカセットテープ(Hypnotic Realitiesに はエリクソンの催眠導入の録音、、Hypnotherapyにはセッ ションの記録を録音、Experiencing Hypnosisに は講演の録音がそれぞれ付属している。。
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エリクソン協会(The Erickson Foundation)謹製の網羅的リスト (本、音声、映像など)関連書籍、エリクソンの実演の録音、実演のビデオ、エリクソン協会の出版物などなど膨大なリスト。それぞれの書評をあつかったニューズレターへのリンクも 付いている。 |
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