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関係をむすぶ

relation
人間 関係をどうつくるか、どう維持するか、どう深めるか。
人間関係スキルやソーシャル・スキルは、言葉や声や身ぶりの使い方から、
引っ込み思案だったり感情的だったりする自己のマネジメントまで含む。


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人間関係のスキル

 人間関係を「社会的(ソーシャル)スキル」として捉えられること、取り出せることが、重要である。
 取り出すことができれば、スキルとして定義したり、定義に基づいて実力をチェックしたり、弱いところを見つけたり、トレーニングで鍛え直したりすること ができる。



0.自覚する Aware
 必要なスキルと自分のスキルの現状を、まずは知る必要がある(メタ・スキル)。
1.発する Express
 発信しないと、コミュニケーションは始まらない、続かない。
2.聴く Listen
 聞くことは、相手への贈与である。何かを与えるような聞き方をしているか?
3.反射する Reflect
 相手から見える世界(内的観点)に相槌を打つ(反応する)。
4.出会う Meet
 引っ込み思案に打ち克ち、出会いの機会をつくる。
5.選択する Select
 非現実的な人間関係を探すのをやめ、現実的な人間関係を選ぶ。
6.深める Deepen
 人間関係を深め、絆(きずな)をつくる。
7.主張する Assert
 人間関係の中で、自己主張する。
8.怒りを管理する Anger Management
 自らの怒りに焼かれないために。
9.争いを管理する Conflict Management
 自他のコンフリクトを避け、あるいはマネジメントする。
10.維持する Maintenance
 人間関係スキルを維持し、また上達させる。(メタ・スキル)


10. スキルを維持し 向上させる


7.主張する
8.怒りを管理する

9.争いを管理する


4.出会う

5.選択する

6.深める


1.発する
2.聴く
3.反射する



0. 必要なスキルと 自分の現状を 自 覚する


 ここでは、人間関係スキルは、11のカテゴリーにまとめられている。カテゴリーは、より基礎的なものから配列され、それぞれに番号がふられている。より 大きな番号のカテゴリーに属するスキルは、より小さな番号のカテゴリーのスキルを前提としている。このナンバーシステムは、我々のトレーニングのおおまか な順序を示している。

 図書分類のコードシステムが「3」を一つのまとまりとして組織されるように(7個程度のアイテムしか扱えない短期記憶も持つ我々には覚えやすいため だ)、我々のカテゴリーも同様に整理することができるだろう。
 上のチャートでは、最初と最後、「0.スキルを自覚する」と「10.スキルを維持する」を除いて(これらはすべての「スキルについてのスキル」、つまり メ タ・スキルでもある)、3つの系列にまとめられている。
「1.発するExpress → 4.出会うMeet→ 7.主張するAssert」は「内から外」へ向か うカテゴリーを束ねている。
  • 「発する」ことは、もちろん外へ向かうカテゴリーである。声を出すこと、言葉を発すること、ジェスチャーで表現することなど、すべて が「内から外へ」の表出である。
  • 「出会う」ことは、我々が今いる場所から「外へ出る」ことによって可能となる。
  • 「主張する」ことは、自分の内側に抱える感情や思考を、「外に出す」ことである。
「2.聴くListen → 5.選択するSelect → 8.怒りを管理するAnger Management」は、「外から内へ」とい う方向性を持ったカテゴリーを束ねている。
  • 「聞く」ことは、誰かが発したメッセージを受け取る事、「外から内へ」取り入れることである。
  • 「選択する」は、あなたの外に並べられた選択肢から、何かを選んで自分の方に引き寄せることである。
  • 「怒りの管理」は、外的要因によると普通思われる怒りが、実は内的要因(外的な出来事についての内的な解釈)によることを自覚し受け 入れることで、感情の発露(外への爆発)を内にとどめようとすることである。
「3.反射するReflect → 6.深めるDeepen → 9.争いを管理するConflict Management」は、「外から内、さらに内から外へ」と いうカテゴリーを束ねている。
  • 「反射する」は、〈相手〉からやってきたものを受け止め、再び〈相手〉へ返してやることである。
  • 「人間関係を深める」ことは、〈相手〉との関係を内面化(自分のものと)し、さらにその結果を〈相手〉に返すことで行われる。
  • 「争いを管理する」ことは、「怒りの管理」をさらに進めたものである。感情の爆発の起点は、あなたの〈内〉と〈外〉の双方に、または 〈間〉にある。あなたは〈相違点〉を処理し〈合意点〉を創造する。〈相違点〉から〈合意点〉へ向かう作業は、さらに〈相手〉にも及んでいくだろう。

 第2の系列に属する〈外 から内へ〉のスキルは第1の系列に属する〈内から外〉のスキル を前提とし、
そして第3の系列に属する外から内、さらに内から外へ〉 スキルは、第1の系列〈内 から外〉と第2の系列〈外から内へ〉のスキ ルを前提にしている。
3.反射するReflect
    ↑   ↖
    ↑    2.聴くListen
    ↑   ↗
1.発するExpress
6.深めるDeepen
    ↑   ↖
    ↑    5.選択するSelect
    ↑   ↗
4.出会うMeet
9.争いを管理するConflict Management
    ↑   ↖
    ↑    8.怒りを管理するAnger Management
    ↑   ↗
7.主張するAssert




0.自覚する Aware

 必要なスキルと自分のスキルの現状を、まずは知る必要がある(メタ・スキル)


 人間関係をスキルと捉え直すことで、たとえば自分の「強み」や「弱味」ですらも、人間関係のためのリソース(資源)であることがわかる。たとえば「気の 弱さ」は、通常「弱味」と考えられているけれども、ある人間関係を深めたり、あるいは逆に関係をとりやめたりすることに用いることができる。
 また、あなたの感情も、思考も、もちろん行動も、人間関係を取り結んだり、取り止めたりするのに役に立つ。
 あなたが身につけた習慣、慣れ親しんだ文化、日常生活で演じている数々の役割も、人間関係のリソースになる。
 
人間関係のリソース
対応する人間関係スキル
私の思考(のレパートリー)
・自分と相手を正確に捉える
・現実的な個人的ルールを選択する
・自己会話を使う
私の感情(のレパートリー)
・自分の感情に耳を傾ける
・相手の感情への感受性
価値観と恐怖・不安(のレパートリー)
・自分が価値をおいているものとその自覚
・自分が価値をおいていないものとその自覚
・恐怖・不安の自覚(失敗の恐れ/成功の恐れ/変化の恐れ)
・他の人の恐怖・不安についての感受性
私の行動(のレパートリー)
・自分の行動のレパートリーの自覚
・自分の行動の結果についての経験
自分の思考/感情/行動について責任を取ること
・現在の思考が今の感情/行動に与える影響の自覚
・過去の感情が今の思考/感情/行動に与える影響の自覚
・過去の行動が今の思考/感情/行動に与える影響の自覚
親から受けとったもの
・自分の育てられ方についての自覚
・親から受け取った思考/感情/行動のレパートリーの自覚
・親から受け取った役割や習慣や文化のレパートリーの自覚
・自己肯定(自分は大丈夫だ)感への影響とその自覚
・自己否定(自分はダメだ)感への影響とその自覚
自分の異性についての好みと関心
・自分の異性についての好みとその自覚
・自分の異性についての関心とその自覚
・異性に対する経験とスキル、およびその自覚
身につけた性的役割(のレパートリー)
・自分の性的役割の由来と範囲についての自覚
・自分や他人の性的役割についての感受性
・性的役割を自覚し、使いこなす能力
身につけた習慣(のレパートリー)
・自分の習慣(レパートリー)の由来と範囲についての自覚
・自分や他人の習慣についての感受性
・習慣を自覚し、場合によっては距離をとり、使いこなす能力
慣れ親しんだ文化(のレパートリー)
・自分の文化(レパートリー)の由来と範囲についての自覚
・自分や他人の文化についての感受性
・文化を自覚し、場合によっては距離をとり、使いこなす能力
自分の人間関係スキルの「強み」と「弱味」についての理解


 しかし自分のリソースやスキルのチェック(棚卸し)は、感情的な面で難しい(しばしば苦痛を伴う作業である)。
 
 




人間関係を改善するプロセス

  1. パターンをさがす
  2. 問題を絞り込む
  3. 自己操縦を行う
  4. 自分が変わることで相手も変わることを確認する

1.パターンをさがす

 ある人間関係において問題があるとしたら、その関係は《悪循環》に陥っていると思って間違いない。
 「壊れた機械」は壊れたままだし、「まがったスプーン」は力を加えないかぎりまがったままだが、人間関係はモノではない。
 人間関係は、複数の人間のやりとりや行為が連続し合うことで成り立っている。連続し合わないようになれば、「さよなら」だ。その人間関係は存続しないだ ろう。
 ある人間関係が存続していて、それが問題を持っているなら、その関係は《悪循環》に陥っている。つまり、問題を維持するかたちで、やりとりや行為がつな がっているのだ。

 だから問題を持っている人間関係を調べるなら、繰り返されている部分(つまり《循環》しているやりとりや行為)を探すべきだ。
 繰り返し同じパターンが現れるなら、それを調べてみる必要がある。

2.問題を絞り込む

 人間関係を悪いままにしていえる《悪循環》が見つかったとしよう。《悪循環》は、2つ以上の要素(やりとりや行為)から出来ている。
 《悪循環》を切る、つなぎ返ることが必要だが、《悪循環》を構成するどの要素に手をつけるか、よく考えてみる必要がある。

3.自己操縦を行う

 たとえば二人の関係を変える場合、相手を変えたくなるのが自然だ。けれど、このやり方は間違いだ。人間関係には複数の登場人物がいるが、変えることがで きるとしたら、それは自分だけだ。
 しかし、変えることができるのは自分だけだとしても、自分を変えるだってかなり難しい。しかし不可能ではない。多くの人が見過ごしがちな「変えることが できるのは自分だけだ」という点に気付いただけでも、大いに見込みはあると言える。

4.自分が変わることで相手も変わることを確認する

 人間関係はシステムだ。構成する要素は互いに関係し合っており、一部を変えたなら、その影響は必ず他に及ぶ。他を変えないで、一部だけを変えることなど できない。
 もし自分の行為を、認知を、感情を、変えることができたなら、それは人間関係の他の部分をも変える可能性がある。
 自分が変わることで相手も変わることを見届けたならば、人間関係の改善については、重要な第一段階を越えたことになるだろう。


Home Relation
Express
Listen
Reflect
Meet
Select
Deepen
Evil Hypnosis
Love Hypnosis
Assert
Anger
Conflict
Negotiation
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