別名 | 認知療法でよく使われる質問 |
用途 | 認知療法でつまずきやすいポイントで使う
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用例 | 認知療法をやりたいとき 出来事と事実を分けるのが難しいとき 自動思考と感情を分けるのが難しいとき 自動思考をつかまえるのが難しいとき 自動思考に対して合理的思考(擁護思考)をつくるのが難しいとき
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使用法 | 1 出来事(事実)と認知(自動思考)を切り分ける ・(それで実際には)何があった/起こったのですか? ・そのとき、あなたは何をしていましたか? ・そのとき、誰かと一緒でしたか? ・誰かに何か言ったり、何かしたりしましたか? ・誰かから何か言われたり、何かされたりしましたか?
2 感情と自動思考を切り分ける ・そのとき、どう感じましたか? ・そのとき、どんな感じがしましたか? ・その気持ちを一言で言うと、どうなりますか ・たとえば、うれしいとか? 楽しいとか?(予想されるのと反対の感情を問うことで、たとえば「とんでもない、すごく苦しい感じがしました」という反応を促す)
3 自動思考を取り出す ・そのとき(その感情が生じたとき)、どんなことが頭に浮かびました? ・(こうしてそのときの出来事を思い出すと)、どんな考え・言葉が頭に浮かびますか? ・それは(その出来事、状況)は、この先どうなっていくと思いますか? ・それは(その出来事、状況)は、あなたにとってどんな意味を持っていますか?
4 自動思考から「別の考え」をつくる ・その出来事について、何か別の見方ができないでしょうか? ・その自動思考には、どんな根拠がありますか? ・この先、起こりそうな最悪の事態は?最善の事態は?もっとも起こりそうなことは? ・その考えを信じる(もち続ける)ことのメリットは?またデメリットは? ・自動思考に出てくる「○○」というコトバは、具体的に言うとどういうことですか? ・自動思考の「私は〜〜だ」(例えば「私は愚か者だ」)ですが、「〜〜である」定義とは、どんなものでしょうか? ・どんな風に考えれば、自分が身をおいている状況を、もう少し〈マシ〉なものに思えるでしょうか ・もし友人が自分と同じ状況にあるとしたら、あなたは何と言ってあげますか? ・もしも最強の悲観主義者が(そして最強の楽観主義者が)あなたと同じ状態にあるなら、彼らは自分の境遇をなんと表現するでしょう? ・もし今の状態を、科学者(あるいは宇宙人、あるいは500年生きる妖怪)が、観察していたとしたら、彼は何というでしょう? ・今の状況を苦にしない人がいるとしたら、その人はどんな人でしょう?(その人の自動思考は?) ・神様にひとつだけお願いできるとしたら、この事態の何をどうしてほしいと言いますか(具体的に)?
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解説 | 認知療法でいきなり、出来事と感情、感情と自動思考をわけろと言われても難しい。ここではセラピストが使いそうな言葉を集めてみた。コラム法を行う時に、利用するとよいだろう。
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参考文献 | ジュディス・S. ベック『 認知療法実践ガイド基礎から応用まで—ジュディス・ベックの認知療法テキスト』星和書店 (2004/07)
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