別名 | ことばの柔術 |
用途 | |
用例 | 人から不当に責められるとき 怒った/怒りそうな相手と交渉するとき
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使用法 | (1)客観的かつ具体的に行動について聞く 必要ならば、質問をする。 相手が自分の事を言っている(責めている)のであれば、「私は〜である」と私の性質/本質について聞くのでなく(それは自分を傷つけたり、相手を怒らせるもとである)、「私は〜した」と私の行動について聞こうとする。 (2)相手の言い分を認める 部分的にであれ、相手が正しい部分を見つけ(たとえば相手の評価には賛同できなくても、相手が指摘した事実については同意できるかもしれない)、それについて同意していることを相手につたえる (3)客観的かつ具体的に自分の立場/意向を伝える 自己弁護にならないように伝えるには、相手や自分の意図や性質についてではなく、相手や自分の行動についてのみ話すこと。たとえば「あなたはさぼっている」「もっとまじめにしてほしい」というのではなく、「字句の修正をしてほしい」と具体的な行動について話すこと。
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解説 | ・相手や自分の性質/本質について話そうとすると、過度の一般化に陥りがちで、問題をこじれさせやすい。誰にも観察可能な行動について焦点をしぼることで、決めつけや推測をできるだけまじえず、必要なことを話すことができる。 ・部分的にであれ、同意される(続けられる)と、人間は怒りを持続できない。Noという相手には、ますます怒りの拍車がかかる。 ・事実として正しい部分に焦点をあわせると、解釈から事実へと関心が移り、互いに冷静さを取り戻す可能性が増える。また事実として互いに承認された部分が増えるほど、議論の共通基盤が大きくなる。
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参考文献 | 『いやな気分よ、さようなら—自分で学ぶ「抑うつ」克服法』デイビッド・D. バーンズ (著) 価格:¥3,680 ; ISBN: 4791102061 ; (1990/11/01)
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