おはなしカルタ

別名ものがたり作りのマインドマップ
用途文章の力を身につける

物語をつくる能力を身につける

読解の力を身につける

論理的に考える力を身につける

用例
使用法1.大きめの紙を用意し、真ん中に「おはなしカルタ」と書き、その下にタイトルがいれられるように、大きめの楕円を描く(タイトルを書き入れるのは、作業の途中でも、カルタが完成してからでもいい)。

2.真ん中の楕円から太めの線を引っぱり、線の上に「誰が?」と描く。同様に、別の方向に線を引き、それぞれに「何をした?」「なぜ?」「最後は?」と書く。

3.線を先に伸ばして、好きなところから、問いの答を埋めていく。たとえば「誰が?」に対して、「ぼくが」「○○(ヒーローの名前)が」「△△(ペットの名前)が」と書いていく。「何をした?」「なぜ?」「最後は?」についても同様。

4.3までに物語のいちばんおおざっぱな粗筋ができている。年齢や興味・関心に応じて、物語の肉付けに取り組んでもいい。それも伸ばした線のさきに書き加えていく。

たとえば(1)それぞれ「誰が?」「何をした?」「最後は?」の答えに修飾語をつける(飾り遊びをやった子どもなら、そう難しくないだろう

(2)「なぜ?」の答えについて、さらに「なぜ?」と考えるのもいい。物語の原因や背景をより深く書き込んでいくことになる。

(3)あらかじめ定型の発展パターンを用意しておき、それを使ってもいい。たとえば「誰が」の枝からは、「〜は(形容詞や形容動詞)だった」「〜は・・・が好きだった」「〜は‥‥‥のようなやつだった」と登場人物をくわしくする定型のパターン。また「最後は?」については「〜になった」「〜をやりとげた」「〜を手に入れた』などの定型パターンが使えるだろう。

解説定型パターンをつかって、おはなしや文章をつくることは、書く力そして当然考える力を育てる。OECDの学習到達度調査で世界一となったフィンランドでの国語教育は、こうした多くの定型パターンをつかった作文を行っている(フィンランドでは、マインドマップをよく使うが、それをカルタと呼んでいる)。

 これらは、比較的短期間に多くの作文をすることができること、そして実際によく使われる定型パターンを身につけることで、論理的に相手に分かりやすい文章の力を身につけさせることができること、他人が書いた文章についても、どのようなパターンが使われているのか見抜き、読解の能力も上げることが分かっている。

 また物語をつくる経験は、「気持ちの絵本」のように、心理的な喪失や危機に立ち向かう助けとなる。

参考文献「図解 フィンランド・メソッド入門」(北川 達夫、フィンランドメソッド普及会、経済界、1,500円; ISBN:4766783476)


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