別名 | 問題解決を委譲する |
用途 | 自主性を育てる 責任を持たせる
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用例 | 子どもと一緒に問題に取り組むとき 解決策をめぐって子どもと対立が生まれそうなとき
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使用法 | 「あなたはどうするつもり?」。 最初にこういうことで、それだけ直接的指示をすることが不要になる。
この台詞は、次のことを意味している「あなたが自分でやってみなさい」、 そして「もし、できないなら私が計画する(それに従いなさい)」。
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解説 | このメッセージはまず、子どもに権限委譲することを宣言している。エンパワーメントは、「権限委譲」と訳されるが、直訳は「力が持てるようにする」ことである。まかされた子どもは、それが過大なものでないなら、力を発揮し、自信を育てる体験をするだろう。 このメッセージはさらに、思いつきの行動をたしなめている。親は、この台詞によって、子どもの計画を事前に確かめることができる。子どもの答えを聞き、すべての権限委譲が無理だとわかれば、親の方から何か小さな協力を申し出ることもできる。親が協力を約束しそれを守るならば、子どもの計画はもう変更できない。親がコミットした以上、それは自分だけの計画ではないからだ。途中で怖じ気づいたり、うまくいかないからと諦めかけたりしても、自分で言い出し、かつ親も一枚かんだ計画は、最後までやり遂げられる可能性が高い(親から一方的に押し付けた場合ではこうはいかない)。 さらに、このメッセージは、子どもが解決策を思いつけなかったり、怖じ気づいたりした場合は、親がイニシアティブをとることも宣言している。「うーん、どうしよう」「わかんない」「……(沈黙)」といった答えが返ってくれば、今度は親が計画を提案する番だ。それは最初から提示された場合よりも、子どもに尊重されるだろう。
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参考文献 | 「きっぱりNO!でやさしい子育て」(シンシア・ウィッタム,明石書店、1800円;ISBN 475031837X)
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