別名 | PMR (Progressive Muscle Relaxation) |
用途 | 心身をリラックスさせる 心身にリラックスした状態を覚えさせる
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用例 | 体がこわばるときに 心がこわばるときに 体が思うようにコントロールできないときに 心が不安や恐怖に襲われたときに
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使用法 | まずは右手で
1.楽な姿勢をとる(仰向けになってもいい。椅子に腰掛けてもいい。立ったままでもいい。なるべくゆったりとする)
2.先ず右手で軽くコブシをつくる。そうしたらこのコブシに、ゆっくりと力を入れていき、ぎゅっと握り締める。極端に力を入るまで硬ばらせる。 筋肉が度を超して緊張している様子が感じられる。そのまま数秒だけ力を入れたままにしておいて、この緊張している感じを味わう。手がブルブルふるえだすかもしれない。 その後、それまで入れていた力をふっと抜く。緊張がほどけていくのが分かる。
3.同じ要領で身体中を順番にあたっていく。 よく行われる順序は次の通り。 1) 右手と右下腕 2) 右上腕 3) 左手と左下腕 4) 左上腕 5) 額 6) 目と鼻と頬 7) 口と舌と喉 8) 肩から首筋にかけて 9) 胸とその背中側 10) 腹とその背中側 11) 右腿 12) 右のふくらはぎ 13) 右足の甲、裏、指 14) 左腿 15) 左のふくらはぎ 16) 左足の甲、裏、指 身体中の筋肉を一通り使うつもりでいい。順番はどうでもいいし、右と左を同時にやっても構わない。やり残したところがあっても構わない。
4.最後に身体中の筋肉を順番にチェックして、残りの緊張がないかを見る。そして体が完全にリラックスしている解放感を楽しむ。
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解説 | 有名なジェイコブソン (1885 ー1976) 「漸進的筋弛緩療法」 (Progressive Muscle Relaxation) 。
しばらく漸進的筋弛緩療法を続けていくと、自分の体に対する感覚が敏感になってくる。力を入れたり抜いたりするときの感覚も、以前よりよくなってくる。体のどこかに不必要な緊張があったりすると、それにもいち早く気づくようにもなる。その部分の力を抜くにはどうすればいいのかも体の方に分かっているので、それも割合簡単にやってくれる。 もっと慣れてくると、カチカチになりそうな体が注意報を出してくるようにもなる。注意報を受信したら対応策の出番だが、これも体に手筈が解っているので、トントンと事が運ぶようになる。
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参考文献 | 成瀬悟策『リラクセーション—緊張を自分で弛める法』 ブルーバックス (2001/06)
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