見捨てられ不安のためのエクスポージャー

別名愛情確認症の場合の暴露−反応妨害法
用途見捨てられ不安をなおす

用例
使用法〈見捨てられ不安〉を持ってるとされる人がよくする親しい人への〈確認行動〉(=これがこの場合の強迫行為にあたる)として、

(a)「会いたいと思っている?」、「私の事好き?」、「私の事愛してる?」などとうんざりするような質問する。

(b)質問するかわりに、暗黙の〈確認行動〉として、相手のいうことをとにかく信用しない、疑ってかかる。(疑えば(疑っていることが相手に伝われば)、相手から、それに対して「違うよ。○○だったんだよ。」と確認行動の〈答え〉を言ってくれるので)。

等がある。

こうした〈確認行動〉を止めてみる、そして止めてみることで生じる不安(けっこうでかい)が小さくなるまで待つ。〈確認行動〉を邪魔するために、(1)不安の度合いを1分ごとに記録する。(2)不安の度合いと共に、そのときの自動思考(頭に浮かぶコトバ)も記録する。

解説暴露−反応妨害法(exposure and response prevention)とは、患者を強迫症状惹起状況に直面させ、そこで強迫行為をさせないという操作よりなる治療法である。

最近では強迫性障害の生物学的モデルの成功をきっかけに強迫性障害の概念を広げる動きが活発であり暴露−反応妨害法は依存症や人格障害の「見捨てられ不安」にも有効かもしれないと期待されている。

見捨てられ不安は、「不安」だから「確認」するのではなく、「確認」するから「不安」になるというループにはまっているという可能性がある(このあたりが、普通の強迫性障害と同じ)。もし確認を止めれば、一時的にものすごい不安になるけど、それを乗り越えると結構動じなくなる、というのを繰り返すことで、「見捨てられ不安」が減っていく。

参考文献

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