3つの箱

別名
用途問題解決

用例問題に圧倒されているとき

ジレンマに苦しんでいるとき

使用法イメージの中で3つの箱を思い浮かべて行うのもよいし(元々は臨床催眠で用い

られるの問題解決技法のひとつ)、3枚の紙に書き出してもよい。

1. 今抱えている問題を思い浮かべる

2. 問題をできるだけ細かく細分化する(イメージ法の場合は、問題が自然にほぐれていくのを待つ。書いて行う場合は、ポストイットに書き出すと、あとの整理が楽。1枚にあれこれ書かないように、ポストイットは小さめのものを使う)

3. 1つ目の箱(紙)に「他人に由来するもの」と書く。そして細分化された問題のパーツの中で「他人に由来するもの」に当てはまるものを入れていく(ポストイットなら紙に貼り付けていく)。

4. 2つ目の箱(紙)に「事実」と書く。そして細分化された問題のパーツの中で「事実」に当てはまるもの、たとえば「締め切りが12月1日」といった既定事項など、を入れていく(貼り付けていく)。《締め切りを決めた人》は、3.で出てきた「他人に由来するもの」に分類して、そっちへ入れる。「事実」には、人や人のやった行為自体は入れない。

5. 3つ目の箱(紙)には、自分の箱を書く。そして細分化された問題のパーツの中で「自分に由来するもの」に当てはまるものを入れていく。

6.1つ目の箱(紙)「他人に由来するもの」の中身をざっと見て、丸めて捨てる(イメージの中でそうしてもいいし、紙に張り付けたり書き出した場合は、その紙を丸めて後ろに放り投げる)。なんとなれば、この中に入っているものは、自分ではどうしようもないものだからである。

7・同様に、2つ目の箱(紙)「事実」も、ざっと眺めて、丸めて捨てる。この中に入っているものも、自分ではどうしようもないものだからである。

8.おそらく、あまり入ってないであろう、3つ目の箱(紙)に入るものこそ、希望である。自分が変えることができるのは、自分だけだからである(他人も変わるが、それは他人の都合や動機付けで変わるのであって、こちらの願いによって/応じて変わるのではない)。この中にこそ、問題解決の糸口がある。

解説問題をばらばらにすることによって、取り扱えるものにする効果がある。

それにもまして、問題解決のとっかかりは、どこに(何に)もとめるべきかを、虚実に示すアクティビティである。

大抵の場合、1つ目の「他人に由来するもの」の箱(紙)がいっぱいになる。

悩める人の中には「他人が変わる」ことで問題が解決することを夢想する人が少なくないので、問題のパーツも、ほとんどが「他人に由来するもの」に入れられて、3つ目の箱(紙)には、あまり入れるものが残っていないかもしれないが、これこそ希望である。数が少ないのも好都合。何に取りかかるか、あれこれ迷わなくて済む。

参考文献Marlene E. Hunter 『Creative Scripts for Hypnotherapy』,1994,Taylor & Francis


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