先行体験

別名「あ、それ知ってる!」づくり
用途自分で学ぶ態度を育てる

初めて学ぶ不安を減らす

用例苦手科目をつくらないために

好きな科目を増やすために

使用法学校などで学ぶ内容(の一部)について、日常の会話や生活のなかで、学習に先行して触れさせる。

「勉強」じゃないので、わからなくてもいいし、できないことを叱る必要もない(むしろマイナス)

触れさせることが目的なので、子どもが乗ってきたら話を膨らませる。子どもが乗ってこなくても、かんたんな説明する。カケラであっても、アタマのどこかに何か残っていれば、それは子どもにとって大きな財産になる。

素材はいくらでもある。

例えば、親子の間でかわされる会話で、

1・少し難しいコトバ、熟語、故事成語、ことわざ、比喩表現を、親の発言に(ときどき、1つだけ)組み込んで、子どもに「それ、なあに?(○○って、どういう意味?)」と返ってきたら、簡単に説明する。子どもから質問が返ってこなくても、「〜っていう意味だよ」「〜なときに使うんだよ」と説明することができる。

2.子どもからの質問にダイレクトに答えず、「どうだろう?」「なぜだろう?」「私もわからないわ、いっしょに調べてみる?」と、調べ学習の機会にすることもできる。

普段の生活で目にするものについて、たとえば

1.野菜、肉などお店で売ってるもの

  →産地を地図で確認

2.看板や案内板など町で目にする漢字、英語など

  →知ってるものなら説明(他に知ってるものと結びつけ)

  →知らないものなら、調べ学習の機会にする

3.町で目にするサイン・シンボル

  →知ってるものなら説明(他に知ってるものと結びつけ)

  →知らないものなら、調べ学習の機会にする

4.コップのジュース、おはじき、ケーキやくだものを切り分け

  →量や数の考え方を学ぶ機会

などなど。参考文献や同著者の著作に多数の例がある。

解説未知(知らないこと)は不安であり、既知(知っていること)は不安でない。少しでも触れたことがあると「あ、これ知ってる」と、第一印象で不安とならず、むしろ学ぶことの自信につながりやすい。わかることは喜びであり、学ぶという行動を強化する。子どもはわかる=喜びに引っ張られて、自ら興味を持ち、自ら学んでいくだろう。

先行体験は、「あ、知ってる」をいろんなものについて作ることである。

参考文献「お母さん、もっとおしえて!−子どもの学力がぐんぐん伸びる会話の作り方100」(吉本笑子、情報センター出版局、1,400円;ISBN:4795839123)


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